お料理に、ゴボウやタケノコを使う時に、アク抜きが必要です。
アクが残っていると、食材そのもののクセや渋みなどの嫌な味が残ってしまって、
お料理が美味しくなくなります。
それだけのことなら別にいいかなと、アク抜きの手間を省いて調理することが
よくありました。
でもアク抜きの役割は、料理を美味しくするだけではなく、健康被害を少なくする
役割もあるのです。
アクの正体は、野菜などの食物に含まれる苦味や渋みなどの不要な成分で、
健康に有害な成分もあるようです。
確かにわらびは、アク抜きをしっかりしないと、体内や一緒に食べた食品の
ビタミンB1を破壊すると言うのを聞いたことがあります。
アクの強い食べ物やアク抜きの方法についてもっと詳しく知りたいと思い
調べてみました。
目次
アクの強い食べ物を食べ過ぎると危険!?具体的な症状について!
野菜のアクは苦味や渋みの素ですが、その成分は無機質なものだけでなくシュウ酸や
サポニンなどの有機質の物もあります。
シュウ酸はほうれん草に含まれている成分で、カルシウムの吸収阻害や尿路結石の原因に
なる事が知られています。
しかし大豆などに含まれているサポニンは、がん細胞を抑制する効果が知られていて、
必ずしもアクの成分が、全て悪いものとは言えないようです。
しかし、アクの強い食べ物を食べすぎると、アレルギー症状とよく似た症状を起こす事が
あります。
アレルギーは、アレルゲンになる食べ物を摂取した事で体が免疫反応を起こして化学物質を
作り出し、蕁麻疹や喘息発作などの症状を起こします。
しかし、アクの強い食べ物が原因の場合は、その食品にアレルギーと同じ症状を引き起こす
化学物質が含まれていて、それがアレルギーの時と同じように蕁麻疹や喘息発作などの
症状を起こします。
アクが強い食べ物にはアレルギーのような症状を引き起こす、仮性アレルゲンが含まれて
います。
出てくる症状と、アクが強い食品の主なものをピックアップしてみました。
- 蕁麻疹・痒み:ほうれん草・なす・たけのこなど
- 喘息症状:里芋・トマト・山芋など
- 頭痛・吐き気・発汗・動悸:チョコレート・バナナ・アボカドなど
この他にも、もともとあるアレルギーの反応を、悪化させる食べ物もあります。
仮性アレルゲンの症状とアレルギー症状の大きな違いはアレルギー反応は
一口食べただけでも起こりますが、仮性アレルゲンの症状はその原因の食物を
たくさん食べないと起こらない事です。
したがって、食べると毎回これらの症状が出てくるわけではありません。
食べる時はアク抜きを正しく行って、大量摂取を避けると不快や症状を避けることが
できます。
アクの強い果物は!?どうやってアク抜きをするの?
野菜や肉類にアクがあるように、果物にもアクがあります。
これは果物の皮にアクを持ち、鳥や害虫から食べられないように守るためです。
果物は、アクで食い尽くされることを防いで、種を残して次の子孫に命を繋げています。
このような理由から、ほとんどの野菜や果物にはアクがあります。
果物ではバナナ・りんご・キウイ・パイなプルなどはアクが強いと言われています。
ではアク抜きはどうしたらいいのでしょう。
★果物のアク抜きの仕方
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皮を剥く
先ほど説明した通り、果物のアクは皮に多く含まれます。
したがって、りんごやキウイを食べる時に厚めに皮を剥くだけでもアク抜きの
役割を果たします。
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重層で洗う
皮を剥いただけではアクが残るのではと心配な時は、重層で洗う方法もあります。
ボウルに水をはってそこに食用の重層を一つまみ入れます。
そこに果物を30秒程度入れてさっと洗います。
30秒以上水に浸けると、果物のビタミンCなども溶けてしまうので短時間で
すませます。
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レモン汁をかける
カットした果物にレモン汁をふりかけて、アクを取ります。
この方法は、りんごやバナナの変色を防ぐ効果もあります。
まとめ
野菜などに含まれるアクは、きちんと正しい方法で取り除かなければ
健康被害を起こす原因になる事がわかりました。
アクにはビタミンやカルシウムの吸収を阻害する物質や、仮性アレルゲンの
ような化学物質も含まれます。
アクの取り方は食品によって違いがあるので、それぞれ正しい方法で
取り除きましょう。
また、アクが強い食べ物を食べすぎる事は、不快な症状を起こす原因にも
なるので気を付けるようにしましょう。