滋賀県といえば琵琶湖とひこにゃん、ときどき西川貴教。
他府県民に滋賀県の印象を尋ねれば大体この答えが返ってくると言ってよい。
まぁ、そうだろう。そもそも滋賀県民だって京都や大阪のようやスター県と
肩を並べられるなんて思っていない。
それでも滋賀県民は滋賀県を愛している!?
地味ながらもささやかで活気のある県だ。
けっして負け惜しみでは無い(笑)
そんな滋賀県、その中でもまた地味な(しかしささやかで活気のある)
守山市に古くから伝わる冬の火祭りについて紹介したい。
目次
勝部神社 火祭り 2019 開催日時
毎年1月の第2土曜日
2019年1月12日
勝部神社 火祭り 2019 開催場所
勝部神社
勝部神社 火祭り 2019へのアクセスと駐車場情報
【電車の場合】 JR琵琶湖線 守山 徒歩 5 分
【車の場合】 臨時駐車場あり
守山市生涯学習・教育支援センター(エルセンター)
もりやまと火祭の歴史
滋賀県の南西部に位置する守山市に、800年以上前から伝わる由緒正しい祭。
それが守山の火祭だ。
ちなみに「守山」とは、琵琶湖の対岸に位置する御山(比叡山)を守る寺であった
東門院に由来するという説がある。
つまり昔は何かと重要な役割を担ったであろう土地なのだ。
祭の起源は鎌倉時代、当時の天皇である土御門天皇が病気になり占師に占わせたところ、
その土地で1000年も生き続けていた大蛇が原因だとされた。
その大蛇を切り殺し、焼き払ったところ、天皇が全快したことをきっかけに
始まった祭だという。
歴史を聞いてしまうとなんだか物騒な気もするが、800年時を経た今でも
受け継がれ、今では県の無形民族文化財に指定されているのだから、
何か人々を魅了するものがあるのだろう。
少なくとも私はこの祭はとても美しく神秘的で好きだ。
勝部神社 火祭り 見どころ
祭は1月、極寒の雪の夜空の下行われる。
夜の8時を回る少し前、この祭の主役たちが神社へと続々と集まってくる。
極寒の中ふんどし一枚で現れたのは、地元の中学一年生から34歳までの若い男たちだ。
コートにマフラー、カイロを貼っても寒いのに、見ているだけで可哀想になる。
しかし、それでも祭は始まっていく。
ふんどしの男たちは、独特な掛け声をかけながら、6メートルほどある松明に
火をつける準備を進める。
実はこの祭、守山市の2つの神社で行われており、一方の松明は大蛇の頭を、
もう一方は胴体を表しているという。
この松明に火をつけるまでの時間が長い、何をしてるのか?
小さい頃は、少しも分からなかったため、正直退屈だった・・・
でも、見物客はずっと飽きずに待っているのだから不思議だ。
勝部神社 火祭りのクライマックス
8時を回った頃、ようやく松明に火がつけられる。
藁に灯された火を若い男の1人が、いくつかある松明の1つにそっと移す。
6メートルもある松明に移された火は瞬く間に燃え広がる。
一瞬で天まで登るかと思うほどの火柱が立ち(小さい頃は凄く怖かったし泣いてる
子供もいたくらい、火事みたいだった)火傷をするかと、思うほどの暑さが
神社に燃え広がる。
凍てつくような寒さと焦げるような暑さが同居する不思議な感覚である。
夜空に炎が映えて美しく、みんなこの光景を見にくるのだなとなんとなく理解する。
そうして、しばらくすると、また男たちが掛け声をかけて松明を担いで町中を回る。
住民たちの無病息災を願って。
ここで疑問に思う人もいるだろう。
火のついた松明を担いで、住宅街へ無病息災を願う祭で、災害が起こるでは無いか!と
心配してくれる人もいるかもしれない。
でも心配することなかれ、この祭が行われる神社の傍らには、消防車が何台も控えている。
まとめ
なにか地元の自慢をしたい!
あの祭の素晴らしさを伝えたい!と
思ってはいたがかけば書くほど実際の火祭とは違う・・・
上手く伝えられない。
実際はきっとこれを読んだ人の数倍は大きな松明、火柱。
数倍は長く感じられる火がつくまでの時間。
火がついた時のあのどよめき。
ぜひ間近で見て欲しい!!
そして帰りには守山メロンを買って帰って欲しい。